看護師の妻と連れ添って30年。
その間、妻の希望で転職するのを何度か横から見てきましたが、その理由と夫から見た感想を書いていきたいと思います。
Contents
若い時の理由:職場の考え方が合わない・もっと自分の看護の考え方に合う職場に行きたい
若い時は、理想に燃えていて当然です。体力も気力も、やる気にも満ちています。
自分が考える看護の在り方と、職場や医師の方針が合わなかった時、もっと理想に近い所があるはずだと転職していきました。
夫から見ての感想
若い時は結婚していても自分の理想を大切に考えるのは当然です。
理想に燃える妻を応援したい気持ちでいっぱいでした。
でもそれは、まだ子供もいなくて賃貸住宅に住んでいる時代であり、自分の給与で不足分ぐらいを妻が稼いでくれたらいいという経済的な余裕もあったからだと思います。きっと経済的に余裕がなかったら、「いい加減にしてくれ」って言ってしまったかもしれません。
実際、20代で3回転職したと記憶していますが・・・・しすぎですよね・・・。
子供ができてからの理由:とにかく育児しながら働ける労働条件の所をさがしたい
妊娠して出産した妻は、一旦勤務先を退職していました。
そのため、乳飲み子を抱えての職場探しとなったため、一にも二にも育児優先。
・夫の私が休みの日にだけ夜勤入りできる所。(私が土日は休みだから土曜日夜勤入り)
・まだ0歳児の我が子を預かってくれる保育園から近い所。
・急な子供の発熱などでも無理を言って早退が可能な所。
・ある程度働けて、家計の足しになる給与がもらえる所。
等が条件だったように思います。
その時は、看護の理想とか関係なく、優先順位は育児しながら働ける所が第一優先でした。
夫から見ての感想
この頃は、夫婦で必死でしたね。
妻も本当に大変でしたが、私も年齢的に働き盛りで職場が忙しく、休みは全て育児になるので妻だけでなく私もボロボロでした。
経済的にも、ちょうどマンションや車のローンも始まっている時期で、妻の収入が減った分ギリギリの生活でした。
妻が働いてくれていなかったら家計は破産でしたね。
子供がある程度大きくなってきてからの理由:医師や師長(当時は婦長)の考え方に合わない
子育てが一段落して、ある程度自分の自由に働けるようになると、やはり看護への考え方や職場環境が大切になってくるようです。
ただ、この時には、育児期に先端の現場から離れていたため、先端の看護技術についていけなくなってきており辛そうでした。
この頃からでしょうか、転職しようとしても簡単に次の職場が決まりにくくなり、ある程度妥協が必要になってきているようでした。
夫から見ての感想
育児がひと段落した頃は、未婚や子供のいない同年齢の看護師はばりばり働いています。
新しい職探しでは、どうしても自分の年齢と看護技術、そして体力の衰えがネックになりはじめているように感じました。
一般の企業の場合でも、ちょうど扱いにくい年齢ですからね。
師長や主任と若い看護師の間に挟まり、中途半端な存在になってしまっているようで少し可愛そうでした。
40代後半になって来てからの理由:職場の仲間との関係がうまくいかない
年齢が40代後半になると師長や主任にでもなっていない限り、職場では扱いにくいおばさん状態です。
仕事自体はベテランですからある程度難なくこなせても、人間関係が大きなネックになるようです。
上からのいじめ。下からの突き上げ。特に、看護師の現場は女性社会ですから陰湿ないじめもあるようです。
たまりかねての転職となるのも仕方ないことです。
夫から見ての感想
妻には本当に申し訳ないと思っています。
出産や育児を機会に自分のキャリア形成をすることができず、育児と両立させながら家計の為に働く形にしてしまいました。
働き甲斐をもって働くとか、仲間との楽しいオフタイムなどを楽しむなんてできずに来たのです。
今の職場もどちらかというと家計の為に自分を殺して働いているようです。
そりゃ、帰宅したら愚痴しか出ないでしょう。イライラもするでしょう。
夫の転勤に連れ添う為
男性の我々からしてみれば、本当に女性の皆さんには申し訳ないとしか言いようがありません。
多くの家庭では、男性が転勤になると女性は仕事を辞めてついていくしかありません。夫婦のためにも、子供のためにも単身赴任はできるだけ避けたいところです。
妻が看護師ならなおさら、選択肢は妻が退職して夫についていく!となるでしょう。
看護師はどこに行っても仕事に就けるという考え方が定番です。実際にそうなのですから。
夫から見ての感想
これを繰り返すと、夫である自分がキャリアを上げていく中、妻はキャリア形成ができず、看護師として多くの病院を渡り歩くしかありませんでした。
ただでさえ、ストレスの多い職なのに、転職で慣れない職場で働き、古参の看護師にいじめられたり、こき使われたりと本当に「申し訳ない」としか言えません。
まとめ
いかがでしたか?看護師の方なら、そうそう私もそうだった・・・。と共感されましたか?
男女平等と言っても、まだまだ男社会優先の中、看護師に限らず女性は男性の犠牲になってしまいがちです。
私も妻が看護師であり、転職がしやすいことに甘えてしまっていました。
いつでも転職できて、すぐ次の職場が見つかるだろうと・・・・・。
でも私たち夫は分かっていなければならないのです。
看護師と言えど、若い時ならまだしも、年齢を重ねていくと、妥協しなければ職は見つからないし、見つかっても決して心身両面で良い職場に恵まれることは稀であることを。
だからこそ、転職するときは、慎重に見極め、焦らず良い情報を集め、選択することが必要だと思います。
安易に飛びつくと、本当にすぐ辛くなり辞めてしまうことになるからです。
転職活動をするときには、看護師専門のキャリアアドバイザーに相談しながら自分にぴったりの職場を探してもらうことをお勧めします。
看護師専門サイトなら、キャリアアドバイザーのサポートが無料で受けられ、数多くの案件の中で検討できるので安心です。