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看護師=高給取りというイメージは間違ってると思う
看護師は高給取りだと言われます。平均給与や手取りの実績からするとそれは事実です。
実際、20代でも400万~600万程度の年収があるため、同年代の男女と比べると高給ということになり、「看護師=高給取り」というイメージがついてしまっているのでしょう。
しかし、実際に30年程、看護師の妻と家計をやりくりしてきた感想として、正直なところ所得面から考えても「妻が普通の会社員だったらな~」と思うことがあります。
なぜなら、
看護師が高給なのは若い時だけ
看護師が給料が良いと言ってもそれは20代~40代前半まで。ある程度年齢がいくと、そこそこの大企業の女性社員(OL)の方が給料は高くなる傾向にあるからです。
看護師長とかになれば看護師も給与は上がっていくでしょうが、実は大企業にいる方が勤続年数が多くなるほど昇給していき高給になるのです。
看護師は20代前半で早くから高給取りになりますが、昇給はほとんどしていかない、いわゆる上げどまり。
企業のOLは昇給もしていくし、福利厚生も充実しています。
しかも、退職金が期待できるのです。
看護師でも同じ病院(医院)で長く正職員で働いていれば退職金は出るでしょうが、いかんせん看護師は転職率が高い。
より良い条件の病院に転職し、同じ職場にいる期間が短いことが多く、当然退職金も期待できないのです。
ですから、退職金まで考えた生涯年収でいくと、圧倒的に企業の社員の女性の方が良いのです。
※ただ、看護師の方々の名誉のために追記させていただくと、「夫の転勤や育児のための退職により職場を変わってしまう」という
夫の犠牲になっての場合も多いのです。
看護師は引越し先でもすぐ次の勤務先が決まりやすいので、どうしても夫婦の間では犠牲になる方になってしまいがちですね。
具体的に看護師と一般OLの給与はどれぐらい?比較してみよう
ある年の厚生労働省の発表によれば、大卒女性の全年齢の平均年収は417万円です。
一方、看護師の平均年収は499万円であり、その差は80万程度あることがわかります。
男性だと平均年収が542万円であり、流石に男性より多いということでは無いにしても
かなり僅差であることは確かです。
注意)数値は、統計の取り方が同一では無いため不確かな部分も多く、あくまで傾向値、参考程度に
見てください。
看護師の所得(賞与を含む)を年齢別に見ると
●20代看護師は20〜24歳が388万4000円、25〜29歳が460万1000円。
●30代看護師は30~34歳が478万6000円、35~39歳が497万9000円。
●40代看護師は40~44歳が534万8000円、45~49歳が541万円。
●50代看護師は50~54歳が553万9000円、55~59歳が563万3000円。
となり、看護師は新人の頃から高給であることがわかります。
一方、全職業の年齢別、男女別の平均所得を見てみると次のようになっています。
ですから、
若い時に結婚すると、看護師の妻の方が給与が高かった!なんてことが起こるのです。
そして、一般的な会社勤めのOLさんよりも高給取りなので、「看護師と結婚する男は勝ち組」という
定説が出来上がる訳です。
※ただ、会社員の場合は、この所得にさらに退職金が加算されるので、最終的には逆転し会社員の女性の方が
生涯所得は多くなる傾向にあると思います。
労働時間単価はとても低い
看護師の給料が高いのは、残業手当等の諸手当が付くからです。それが無ければ基本給はとても低い水準です。
しかも、サービス残業や半強制的な無給の休日勉強会などが多くあり、時給にするとはるかに低い金額になるのです。
更に言えば、看護師の労働内容は人命がかかっており、しかも夜間も働かねばならない非常にハードでストレスのかかる仕事であるため、
割に合わない低賃金の仕事と言えるのではないでしょうか。
妻を見ていると、本当に自分の命を削って働いてるな~と思います。
社会に貢献しているという使命感による「やりがい搾取」だと感じるのは私たち看護師の夫だけでしょうか?
ちなみに医者の給料も高いことで有名ですが、医師の場合もサービス残業や無給の拘束時間を考えると、実はとても割に合わない低時給長時間労働者だと言えるのです。
見えないところでの出費を考えるとより低賃金
看護師は家庭にいる時は、本当に心身とも疲れ果てていて、料理をする元気がありません。
夫の自分が料理を作れる日ならいいのですが、毎日作れるかというとそうもいきません。
結果、多くの場合、外食することになります。
この回数が月に10~15回ほどにもなり、食費がかさんでしまうのです。
また、不規則な生活の為、睡眠障害や体調不良になり医療費が普通の会社員に比べ高くなりがちだと思います。
このような看護師をしていなければ必要なかったであろう出費まで考えると、決して高給だからと喜んではいられないのです。
【まとめ】生涯所得で考えるなら会社員の女性を選べ。
結婚を損得の物差しで図るのは無粋な行為だと言えるでしょう。
必ずしも「高給取り=良妻」ではないのです。
看護師を妻にするには、その高所得に見合う苦労ももれなく付いてきます。
好きになった女性がたまたま看護師だったのなら良いでしょう。
きっとその「もれなく付いてくる苦労」にも耐えられ、彼女を支えられるでしょう。
逆に、最初から高給を目当てに看護師と付き合って結婚してしまうと、その苦労に耐えられない時が来てしまうかもしれません。
ですから、「損得」を一つの結婚相手選びの基準にするなら、迷わず普通の会社員の女性を選ぶことをおすすめします。
そのほうが、比較的平穏無事な結婚生活を送れるでしょう。
ちょっと看護師への偏見ある発言のように感じられたら謝ります。
私は、前者の「好きになった女性が看護師だった」組の夫です。
紆余曲折はありますが、なんとか看護師の妻を支え30年間夫婦を続けてこられたのです。
その私が経験から話すのです。
「高級取りの妻を持つ夫は勝ち組だ!」なんて価値観を持つ男性諸君は
普通の会社員の女性を選ぶ方が絶対良いですよ。